なぜ今、フィリピン移住なのか?
日本でのリタイア生活。
安心だけど、物価の高さや孤独感に不安を感じる方も少なくありません。
そんな中、近年注目されているのが「フィリピンでのリタイア移住」。
温暖な気候、手頃な生活費、そして温かい人々。
新たな人生のスタート地として、フィリピンは大きな可能性を秘めています。

※この記事は2025年4月時点の情報に基づいて作成したものだよ。
生活費の比較
日本の場合
平均支出額:
- 単身高齢者(65歳以上・無職): 約15万円/月(消費支出 約14.5万円)
- 夫婦高齢者(65歳以上・無職): 約27万円/月(消費支出 約25.7万円)
内訳(夫婦の場合):
- 食費: 約6.8万円
- 住居費: 約1.6万円
- 光熱・水道: 約2.3万円
- 交通・通信: 約2.6万円
- 医療費: 約1.7万円
- その他: 約10.7万円
平均年金受給額:
- 2024年時点での65歳(1959年度生まれ)の平均受給月額:
- 男性: 約14.9万円
- 女性: 約9.3万円
- 国民年金のみの場合: 約5.6万円
- 厚生年金含む場合: 約14.5万円
日本では年金だけで生活する場合、特に国民年金のみの受給者は生活費が不足する可能性があります。また地域によって生活費には差があります。
セブ島の場合
平均支出額:
- 単身者: 約10〜12万円/月
- 家族(4〜5人): 約20〜23万円/月
内訳(単身者の標準的な例):
- 家賃(コンドミニアム): 約4〜6.5万円/月
- 食費: 約2.5〜4万円/月
- 電気・水道: 約0.8〜1.5万円/月
- 通信費: 約0.3〜0.5万円/月
- 交際費・娯楽: 約1〜2万円/月
- その他: 約1〜1.5万円/月
セブ島での生活費は、日本の約50〜60%程度で済むと言われています。特に外食費や家事代行サービスなどが安価で、生活の質を落とさずにコストダウンが可能です。また、一年中温暖なため、四季に応じた衣類を準備する必要がなく、家の荷物は増えにくい傾向があります。
ただし、現地での物価上昇リスクは頭に入れておいた方が良いと思います。
医療制度の比較
日本の場合
医療保険制度:
- 国民健康保険または社会保険に加入義務
- 医療費の自己負担割合: 70歳未満は3割、70歳以上は1〜2割
- 高額医療費制度あり
- 全国どこでも同水準の医療が受けられる
医療サービス:
- 高水準の医療技術と設備
- 待ち時間が長い場合がある
- かかりつけ医制度が機能している
- 言語障壁がない
セブ島の場合
医療保険制度:
- フィリピン国民健康保険(PhilHealth): 就労ビザ保持者は加入可能
- 医療費の15〜30%程度をカバー ※一時的な症状での診察だけでは使えない
- 民間医療保険(HMO): 残りの費用をカバー
- 日本人は追加で民間保険や海外旅行保険への加入が必要
医療サービス:
- 大都市(セブ島など)では先進国並みの医療設備がある
- 日本語対応医療機関は限られている
- 「ことびあクリニック」などの日本人向けクリニックあり ※日本の保険のみしか使えない
- 医療費は全額前払いまたはクレジットカード支払いが原則
- 医療費は日本より高額になることがある(特に入院時)
- 例: 3泊4日の入院で約20万円
移住者は民間医療保険(HMO)への加入が重要となります。セブ島には日本人向け医療サポートサービスやオンライン診療も利用できます。
3. ビザ制度の比較
日本の場合
居住資格:
- 日本国籍者は居住に特別なビザは不要
- 住民票制度で居住地管理
- 引っ越し時の手続きは比較的簡単
セブ島の場合
特別居住退職者ビザ(SRRV: Special Resident Retiree Visa):
- 申請条件:
- 2021年6月以降は50歳以上(以前は35歳から可能)
- 犯罪歴がないこと
- 健康診断に合格すること
- 種類と預託金:
- SRRVスマイル: 50歳以上、20,000USD(約300万円)の預託金
- SRRV年金受給者: 50歳以上で年金受給者、10,000USD(約150万円)の預託金
- SRRVクラシック: 35〜49歳は50,000USD、50歳以上は20,000USD
- 申請費用:
- 本人: 1,400USD(約21万円)
- 配偶者: 300USD(約4.5万円)
- 年会費: 360USD(約5.4万円、扶養家族2名まで)
- メリット:
- 無期限滞在可能
- 複数回入出国可能
- 就労可能(許可取得が必要)
- 扶養家族の同伴可能(配偶者と21歳未満の子ども)
- 家具や家電などの免税輸入が可能
フィリピンのリタイアメントビザは、他のアジア諸国と比較してハードルが低く、取得しやすいと言われています。
総合比較まとめ
項目 | 日本 | セブ島 |
---|---|---|
月間生活費 | 単身: 約15万円 夫婦: 約27万円 | 単身: 約10〜12万円 夫婦: 約16〜18万円 |
年金受給額 | 国民年金: 約5.6万円 厚生年金含む: 約14.5万円 | 日本の年金をそのまま受給 (為替レートの影響あり) |
医療制度 | 国民健康保険制度 (1〜3割負担) | PhilHealth(加入可能だが限定的) 民間保険(HMO)の加入が必要 |
居住権 | 日本国籍者は不要 | SRRV取得が必要 (50歳以上、預託金10〜20万USD) |
気候 | 四季がある 冬は寒冷地では厳しい | 年間を通じて温暖 (平均気温25〜30℃) |
言語 | 日本語 | 英語・タガログ語 (英語は広く通じる) |
治安 | 世界トップクラスの治安 | 地域により差がある (ITパークなど安全地域もあるが、パシル地区など危険エリアも存在する) |
食事 | なんでも食べられる | お米が主食のため違和感が少ない 味付けは濃いめ |
メリット・デメリット
日本でのリタイアメント生活
メリット
言語や文化の障壁がない
高水準の医療サービスを受けられる
充実した公共交通機関
家族や友人との距離が近い
行政サービスが充実している
デメリット
生活コストが高い
年金だけでは生活が厳しい場合がある
住居費が高い
冬季の寒さや雪の問題(地域による)
セブ島でのリタイアメント生活
メリット
生活コストが日本より40〜50%安い
年間を通じて温暖な気候のためストレスになりにくい
家事代行サービスなどが安価で利用可能
英語環境で語学力が向上
リゾート地としての生活環境
デメリット
医療面での不安(日本語対応の医療機関が少ない)
ビザ取得・更新の手続きが必要
治安面での懸念(地域による)
台風などの自然災害リスク
生活インフラ(電気・水道など)が不安定な場合がある
日本と比べて行政サービスが限定的
この比較から、セブ島での年金生活は生活コスト面では有利ですが、医療面や言語面での課題があります。
日本での年金生活は安心感がある一方で、生活コストが高いという課題があります。
個人の健康状態、語学力、資産状況によって最適な選択は異なりますので、自分の状況に合わせた検討が必要です。
日本の年金をセブ島で受給しながら生活する場合、日本より少ない年金額でもより余裕のある生活が可能になる可能性があります。
特に、健康である程度の資産を持ち、英語でのコミュニケーションに抵抗がない方にとっては、セブ島は魅力的な選択肢となるでしょう。

フィリピンの物価上昇は早い!そのリスクも頭に入れておく必要があるね!
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