
はじめに:楽園セブ島への招待
フィリピン中部に位置するセブ島は、エメラルドグリーンの海、眩しいほど白い砂浜、色鮮やかなサンゴ礁に囲まれた、まさに「楽園」と呼ぶにふさわしいリゾート地です。
この島の魅力は自然の美しさだけではありません。フレンドリーな地元の人々、多彩なマリンアクティビティ、歴史的な観光スポット、そして本格的なリゾート体験まで、あらゆる旅行者を魅了する要素が詰まっています。
しかし、最高のセブ島旅行を実現するには、現地の気候や天候を理解し、適切な準備をすることが重要です。このガイドでは、セブ島の気候特性を踏まえた服装のアドバイス、季節別のおすすめアクティビティ、そして現地で役立つ実用的なヒントをご紹介します。
セブ島の気候:知っておくべき2つの季節
セブ島は熱帯モンスーン気候に属し、一年を通して温暖な気候が続きます。日本のような四季はなく、大きく分けて「乾季」と「雨季」の2つの季節があります。
乾季(ドライシーズン):12月〜5月

天候の特徴
- 晴天率: 非常に高く、青空が広がる日が多い
- 気温: 日中は28℃〜32℃、夜間は23℃〜26℃
- 湿度: 比較的低め(60〜70%)でカラッとした暑さ
- 海の状態: 穏やかで透明度が高い
おすすめポイント
- 観光のベストシーズン
- マリンアクティビティに最適(視界良好)
- 島間移動も安定して運航
- 日照時間が長く、充実した一日を過ごせる
おすすめアクティビティ
- アイランドホッピング(特にパンダノン島、ナルスアン島)
- スキューバダイビング・シュノーケリング(モアルボアル周辺)
- ホエールシャーク・ウォッチング(オスロブ)
- カワサンの滝ツアー
- ビーチでのんびり過ごす
雨季(レイニーシーズン):6月〜11月

天候の特徴
- 雨のパターン: スコール(短時間の強い雨)が特徴的
- 晴れ間: 一日中雨が降り続けることは稀で、晴れ間も多い
- 気温: 日中は27℃〜30℃、夜間は24℃〜26℃
- 湿度: 高め(75〜85%)で蒸し暑く感じることも
- 台風: 7月〜10月は台風シーズンと重なる
知っておくべきポイント
- 観光客が比較的少なく、料金が安くなる傾向
- ホテルやリゾートの予約が取りやすい
- 緑が一層鮮やかで、滝や自然が豊かに
- スコールは予測が難しいが、通常は20〜30分程度で止む
おすすめアクティビティ
- 市内観光(サン・ペドロ要塞、マゼラン・クロス、サントニーニョ教会)
- ショッピング(SMシーサイド、アヤラセンター)
- スパやマッサージ体験
- フィリピン料理のクッキングクラス
- 室内アクティビティ(博物館見学など)
季節別データ:気温と降水量

6月からは降水量が増えますが、日本のようにじとじと降っているわけではありません。
気温は高いところで31℃となっていますが、体感的には昼間は33~35℃以上になります。
月別平均データ
月 | 平均気温(℃) | 降水量(mm) | 湿度(%) | 晴天日数 |
---|---|---|---|---|
1月 | 27 | 70 | 65 | 22 |
2月 | 28 | 50 | 63 | 24 |
3月 | 29 | 60 | 62 | 26 |
4月 | 30 | 40 | 63 | 25 |
5月 | 31 | 90 | 68 | 22 |
6月 | 30 | 170 | 75 | 17 |
7月 | 29 | 180 | 78 | 16 |
8月 | 29 | 190 | 80 | 15 |
9月 | 29 | 200 | 82 | 14 |
10月 | 29 | 220 | 80 | 16 |
11月 | 28 | 150 | 75 | 18 |
12月 | 27 | 100 | 70 | 20 |
時期別の服装と持ち物アドバイス
乾季(12月〜5月)の服装
基本の服装
- 軽い素材のTシャツ、タンクトップ
- ショートパンツ、ショートスカート
- サンドレス、軽いワンピース
- 水着(複数枚あると便利)
- ラッシュガード(日焼け対策に)
必須の小物・アイテム
- つばの広い帽子
- 高品質なサングラス(UVカット機能付き)
- 日焼け止め(SPF50+、防水タイプ)
- アフターサンケア用ローション
- 虫除けスプレー
足元
- ビーチサンダル
- ウォーターシューズ(岩場や珊瑚対策)
- 軽いスニーカー(トレッキングや街歩き用)
雨季(6月〜11月)の服装
基本の服装
- 通気性が良く速乾性の高いTシャツ
- 軽いショートパンツ、七分丈パンツ
- 乾きやすい素材のワンピース
- 水着(室内プールやスパ用)
雨対策アイテム
- 折りたたみ傘(風に強いもの)
- 薄手で軽量なレインコート
- 防水ポーチ(スマホ・貴重品用)
- 速乾性タオル
足元
- 防水サンダル(クロックスなど)
- 滑りにくいソールの靴
意外と必要!冷房対策グッズ
セブ島では室内の冷房が非常に強く設定されていることが多く、外の暑さとのギャップに体調を崩す旅行者も少なくありません。以下のアイテムを持参すると快適に過ごせます:
必携の冷房対策アイテム
- 薄手のカーディガンやパーカー:ショッピングモールやレストランでの長時間滞在に
- 大判ストールやパシュミナ:バスやタクシー内での体温調節に
- 長袖のシャツ:夕食時やナイトアクティビティに
- レギンスや薄手のパンツ:冷え性の方は特に便利
冷房が特に強い場所
- ショッピングモール(SMシーサイド、アヤラモールなど)
- 高級レストランやカフェ
- ホテルのロビーやラウンジ
- 長距離バスや観光ツアーバス
- タクシーやGrab(配車アプリ)車両
マリンアクティビティと天候の関係

セブ島最大の魅力の一つはマリンアクティビティです。天候によって体験の質が大きく変わるため、以下のポイントを押さえておきましょう:
視界と海況の季節変化
- 乾季(12月〜5月):水中視界15〜30m、波は穏やか
- 雨季初期(6月〜8月):水中視界10〜20m、やや波があることも
- 雨季後期(9月〜11月):水中視界5〜15m、波が高くなる日も
ダイビング・シュノーケリングのベストシーズン
- 初心者向け:2月〜5月(海が最も穏やか)
- 中級者向け:12月〜1月、6月〜7月
- 上級者向け:年間を通して楽しめる
注目の海洋生物と出会える時期
- ジンベイザメ(オスロブ):年間を通して高確率で遭遇(特に10月〜5月)
- サーディンラン(モアルボアル):年間を通して観察可能
- ウミガメ(モアルボアル):乾季に特に多い
- マンタ(ペスカドール島周辺):3月〜6月に遭遇率アップ
季節別パッキングリスト
乾季の必需品(12月〜5月)
- 軽量な夏服
- 水着
- ラッシュガード
- サンダル・ビーチサンダル
- スニーカー
- 帽子(つば広タイプ)
- サングラス
- 日焼け止め
- アフターサンケア用品
- 虫除けスプレー(強力タイプ)
- 薄手のカーディガン(冷房対策)
- ドライバッグ(アイランドホッピング用)
- 水筒(こまめな水分補給に)
雨季の必需品(6月〜11月)
- 速乾性のある服
- 水着
- 長袖シャツ
- 防水サンダル
- スニーカー
- サングラス
- 日焼け止め
- 折りたたみ傘
- 軽量レインコート
- 防水ポーチ/バッグ
- 速乾タオル
- 虫除けスプレー(強力タイプ)
- 常備薬(胃腸薬、頭痛薬など)
- モバイルバッテリー(停電対策)
出発前の最終チェック:天気予報の確認方法
セブ島への出発直前には、最新の天気予報をチェックすることをおすすめします。特に雨季や台風シーズンは必須です。
おすすめの天気情報サイト・アプリ
- AccuWeather:14日間予報が確認可能
- Windy.com:台風の進路予測に便利
- PAGASA:フィリピン気象庁の公式サイト(最も正確)
台風情報の確認方法
- 台風シーズン:7月〜10月が最も注意が必要
- チェックすべき情報:
- 台風の進路予測
- 警報・注意報の発令状況
- フライトの運航状況
- ホテルの緊急時対応プラン
旅行保険の確認
台風シーズンに旅行する場合は特に、悪天候によるフライトキャンセルや遅延、自然災害によるトラブルをカバーする旅行保険への加入を検討しましょう。
天候別おすすめ滞在エリア
セブ島は広く、滞在エリアによって天候の影響が異なります。旅行時期に合わせて滞在先を選ぶことで、より快適な旅行が実現します。
乾季におすすめのエリア
- マクタン島:ビーチリゾートが集中。海を最大限楽しめる
- モアルボアル:ダイビングやシュノーケリングのメッカ
- バンタヤン島:手つかずの美しいビーチを楽しめる
雨季におすすめのエリア
- セブシティ:ショッピングモールや観光スポットが多く、雨天時も楽しめる
- マクタン島高級リゾート:施設内のアクティビティが充実
- オスロブ近郊:ジンベイザメとの遭遇率が高く、短時間の晴れ間を活用しやすい
避けた方が良い時期があるエリア
- 離島(スミロン島、マラパスクア島など):台風シーズン(8月〜10月)は船の欠航が多い 行ったは良いが帰ってこれないことも
- 山間部(バディアン、アロガオなど):雨季の大雨時は道路状況が悪化
現地での便利情報:天候変化への対応策

セブ島では天候が急変することも。そんな時に役立つ情報をご紹介します。
雨天時の代替アクティビティ
- セブシティ観光:サン・ペドロ要塞、マゼランクロス
- アヤラモール:ショッピングとグルメ
- スパトリートメント:マッサージやボディケア
- カジノ:ウォーターフロントホテル内
急な雨への備え
- グラブアプリ:現地版Uberで、急な雨でもタクシーをすぐ手配できる
- モール活用法:大型モールは雨宿りにも最適
- ホテルデイユース:一部ホテルは日帰り利用プランあり
熱中症対策
- 水分補給:ミネラルウォーターを常に携帯(現地で購入可能)
- 活動時間:11時〜15時の強い日差しを避ける
- 休憩:定期的に日陰で休む習慣を
セブ島旅行者からのリアルな声
実際にセブ島を訪れた旅行者からの体験談やアドバイスをご紹介します。
「5月に訪れましたが、想像以上に日差しが強烈でした。高品質な日焼け止めを頻繁に塗り直すことをお勧めします。特に水中での活動後は必須です。」 —佐藤さん(32歳)
「9月の雨季に行きましたが、スコールは確かに多かったものの、短時間で止むことがほとんど。晴れ間を上手く活用してアクティビティを楽しめました。むしろ観光客が少なくて良かったです。」 —山田さん(28歳)
「冷房対策は本当に重要です!モールで4時間過ごした後、風邪をひいてしまいました。パーカーを持っていなかったのが悔やまれます。」 —鈴木さん(45歳)
「乾季の2月に行きましたが、ホテルの部屋からは毎日美しい夕日が見えました。日本の冬から逃れるには最高のタイミングでした。」 —田中さん(50歳)
まとめ:セブ島を最大限楽しむために

セブ島は一年を通して楽しめるパラダイスですが、あなたの旅のスタイルや好みに合わせて時期を選ぶことで、さらに素晴らしい体験になります。
- ベストシーズン(総合的に):1月〜5月
- 予算重視の方:6月〜9月(雨季前半)
- 静かな環境を求める方:9月〜11月(観光客が少ない)
- 海洋生物との遭遇率を重視:2月〜5月
どの季節に訪れるにしても、事前の準備と臨機応変な対応が、セブ島での思い出をより素晴らしいものにしてくれるでしょう。
この記事がみなさんのセブ島旅行の参考になりますように。マブハイ(乾杯)!
※このガイドは2025年5月時点の情報に基づいています。渡航前に最新情報を確認することをお勧めします。
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