セブ島の街角や住宅街で、のんびり寝そべる犬を見かけない日はありません。
日本では見かけない犬種で、アスピンと呼ばれています。ぶさかわいいお顔をしているのでとても愛らしい犬です。
しかし2026年現在、フィリピンでは狂犬病による死亡例が引き続き報告されており、滞在者が知っておくべき「リアルな備え」があります。
セブ島の現状
フィリピン保健省(DOH)によると、2026年に入っても国内で狂犬病の死亡例が報告されています。
セブ市でも行政によるワクチン接種キャンペーンが強化されていますが、リスクはゼロではありません。
注目すべきは、感染源の多くが「野良犬」ではなく「ワクチン未接種または接種期限切れの飼い犬」であるという事実です。
首輪をしていて人慣れした犬でも、油断は禁物です。
モールなどにいる飼い犬にも危険性があるということを忘れてはいけません。
飼い主さんが一回のワクチンを打っているから問題ないと考えているケースが見受けられるためです。
犬だけでなく、猫やコウモリも狂犬病の感染源になり得ます。
セブでは野良猫も多く生息しているため、同様の注意が必要です。
「撫でるだけ」でもリスクがある理由
噛まれなければ安心、と思われがちですが、「触る」行為自体にも感染リスクがあります。
犬たちは基本的には人を怖がって逃げていく子たちが多いですが、ごくまれに絡んでくる子もいます。
こちらから近づかなければ、向こうから近づいてくる子はほとんどいないと思います。
- 毛に付着した唾液 — 犬は体を舐めて毛づくろいします。狂犬病ウイルスは唾液に含まれるため、撫でた手に唾液が付着する可能性があります
- 無意識の粘膜接触 — 触った手で目をこすったり食事したりすることで、ウイルスが粘膜や小さな傷から侵入するルートができます
触れてしまったら、まず手にアルコール(70%以上)を即スプレー。
その後、石鹸と流水で15分以上洗い流すことが基本です。
飼い犬ワクチンの「落とし穴」
フィリピンでは、犬の狂犬病ワクチンは年1回の追加接種が必要です。
しかし実態として、「数年前のキャンペーンで1回打っただけ」という犬が非常に多く、抗体が低下した状態=実質未接種の犬が街中に多数います。
飼い主が「打ってある」と言っても、接種時期まで確認しなければ意味がありません。
渡航前に打てる「備えのワクチン」
これを知らずにセブに来る人が多いのですが、渡航前に狂犬病の予防接種を受けることができます。
日本では渡航外来やトラベルクリニックで接種可能で、0日・7日・21〜28日の計3回接種が標準です。
噛まれる前に受ける狂犬病ワクチンを受けていれば、万が一噛まれた際にも接種回数が減り、治療の選択肢が広がります。
長期滞在者や動物と接する機会が多い方には特に推奨されます。
狂犬病の予防接種は期間(6週間)が必要なので、計画的に行う必要があります。
金額も6万円程度かかりますので、絶対に犬猫と絡むんだ!という人以外は必要ないとも言えます。
万が一のとき、命をつなぐ行動フロー
噛まれた・引っかかれた・舐められた(傷口がある場合)は、以下を迷わず実行してください。
① その場で:アルコールスプレーを傷口周辺に
② 水道で:石鹸を使い15分以上流水で洗浄
③ 当日中に:Animal Bite Centerへ
セブ市内にはVicente Sotto Memorial Medical Center(国立病院)をはじめ、各区の保健センターにAnimal Bite Treatment Centerが設置されています。初回のワクチン接種は発症前であれば有効であり、受傷後24時間以内の受診が重要です。
費用はワクチン代を含め数百〜数千ペソ程度(施設により異なります)。
ワクチンは旅行保険の対象になる可能性が非常に高いので、保険会社への連絡は忘れずにしてください。
保険があって時間もある人は大病院で!ER扱いだとかなり時間がかかります。
素早くそして安く済ませたい人は専門クリニック!こちらはワクチン接種のみ。
噛まれた傷が深い場合は破傷風処置などの治療も必要になるので大病院へ行きましょう。
「甘噛み」や「ひっかき傷」でも受診の対象です。傷がついた場合は、自己判断で様子を見ることは避けてください。
まとめ 3つの習慣でリスクを大幅に減らせる
- 渡航前に予防接種を検討する
- 犬・猫には触らない、近寄らないを基本にする
- アルコールスプレーを常備し、触れてしまったら即消毒を忘れない
セブ島の犬たちは確かに愛らしい存在ですが、「飼い犬だから安心」という思い込みが最大のリスクです。
ごはんをあげたくても手のひらであげるなんてことは、絶対に避けるようにしてください(慌てて食べて噛まれる可能性)。
適切な距離感と正しい備えで、この美しい島での滞在を安全に楽しんでください。

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